“くらし”特集記事

INTERVIEW
スマーフォン表示画像 家康像の画像
パソコン表示画像 家康像の画像
  • TOP
  • “くらし”特集記事
  • 浜松と東京での二拠点生活でITコンサルタント事業を展開 穏やかな環境と充実した起業支援に魅せられ、家族での移住も計画中
移住者の声

浜松と東京での二拠点生活でITコンサルタント事業を展開
穏やかな環境と充実した起業支援に魅せられ、家族での移住も計画中

  • 「ITD-GBS Tokyo㈱」CEO ダニエル・シュワルツさん
  • 【居住地】東京都
  • 【出身地】東京都
  • 【職業】会社経営

東京でITコンサルタント会社を営むドイツ出身のダニエルさん。現在は東京で生活していますが、奥さまの実家がある浜松市浜名区細江町周辺の自然環境に魅せられ、浜松市内にもサテライトオフィスを開設。将来は家族で浜松市に移住したいという希望があり、浜松での新たな起業の準備や子どもの教育に関する情報を集めながら二拠点生活を送っています。

二拠点生活のきっかけ

ドイツで放送されていた日本アニメなどの影響で日本文化に興味があり日本人の友人が多かったというダニエルさん。ITエンジニアとしてドイツで働いていましたが、観光などで来日する度に日本への思いが強くなり移住を決意。2018年に来日しITコンサルタント会社「ITD-GBS Tokyo㈱」を設立しました。浜松を知るきっかけになったのは、来日後に結婚した細江町出身の奥さまの存在。「妻の実家へ結婚のあいさつをする時に初めて浜松を訪れました。私はドイツのハンブルクの郊外出身。緑や自然が多い所で育ったので、空が広く山や海にも近い浜松をとても好きになりました。市内でも南北で文化や景色も異なりバラエティあふれる面白い街だと思います」と浜松の印象を話すダニエルさん。現在は自身の会社がある東京で家族と暮らしていますが、月1週間程サテライトオフィスがある浜松に滞在する生活を送っています。

現在の仕事とワークスタイル

 

東京都内でITコンサルティングやコンピューターセキュリティのソフトウエアを開発する「ITD-GBS Tokyo㈱」を経営するダニエルさん。3年前からは浜松いわた信用金庫が運営する起業支援拠点「FUSE」(ザザシティ浜松中央館地階)にサテライトオフィスを開設。「今年中に中小企業向けのITサポートを行う新会社を浜松で立ち上げる予定があり、今はその準備に追われています。将来的には東京で展開している事業も少しずつ移行したいと考えています」と浜松での仕事を主軸にしたいと話します。浜松に滞在する時は奥さまの実家に宿泊し、浜松市内や細江町周辺を散策する機会も多いそう。「東京は海外出身者が多いので暮らしやすいのですが、常に人が多くて忙しい雰囲気なのが苦手(笑)。浜松では静かでリラックスした環境で仕事に集中できるので、二拠点で働くようになり気持ちもポジティブに変化したように思います」。

浜松の魅力

6歳と3歳の子どもの父親でもあるダニエルさん。「休日には家族と浜松に訪れドライブすることが多いですね。特に好きなのは竜ヶ岩洞。妻の実家から近く、マスター(達人)になれるぐらい何度も通っています。アイスクリームもおいしいですね」。このほかにもパワースポットとして知られる神社めぐりやいちご狩り、はままつフラワーパーク、はちみつソフトクリームが味わえる長坂養蜂場などがお気に入りスポットだそう。実際に足を運ぶことで、浜松の新たな魅力に気付くことも多く「浜松まつりも最初はまつりの意味が理解できなかったのですが、今は自分の凧をつくりたいと思うぐらい気に入っています」。仕事での浜松滞在時には、浜名湖サービスエリアのスターバックスコーヒーで過ごすひとときがリラックスになっているそう。

これからのこと

今後の仕事について「今までの経験や知識、東京で得た最新のアイデアやイノベーションを浜松で実践的に生かせる部分が多いので、浜松での取引先を増やしていきたい」と話すダニエルさん。家族での浜松への移住に備え、子どもの小学校選びについて奥さまと話し合う機会も多いそう。「子どもたちと私は英語、妻は日本語で会話をしているので、学校でも両方の言葉をしっかり理解し、話せるような教育を受けさせたいと考えていますが、浜松は選択肢が少ないのが悩み。市内にも日本人と外国人の両方の先生から学べる小学校もあるようなので、娘とオープンスクールに行ってみようと考えています」。ドイツでは幼少期に農業や畜産業を体験する機会が多かったため、移住後には子どもたちに畑で野菜を育てたり、動物と触れ合ったりする体験もさせたいとのことでした。

メッセージ

内閣府から「スタートアップ・エコシステムグローバル拠点都市」に選ばれている浜松市は、ほかの自治体に比べてスタートアップ企業への支援が充実しています。市役所の担当者も起業に関する知識は豊富で広い視点でアドバイスをくれます。私がオフィスを借りているFUSEは浜松のスタートアップ企業のパワースポットのような存在で、次のステップにつながるサポートもしてくれます。2023年夏にはFUSEを運営する浜松いわた信用金庫が、地元の中小企業やスタートアップ企業の経営者向けに起業家育成プログラムを開催。同プログラムの参加者に選ばれ、世界的なIT企業が数多く生まれた米国シリコンバレーを訪れる機会に恵まれました。シリコンバレーの企業訪問やスタンフォード大学のワークショップにも参加でき貴重な体験となりました。渡航費や滞在費なども支援していただきました。地方にいながら世界とつながるチャンスがある。浜松で仕事を始めて良かったと思える機会も多いので、スタートアップを考えている人にはお勧めの街だと思います

PROFILE

1984年生まれ。ドイツ出身。ドイツのフォルクスワーゲンやアウディで自動車技術者として技術を習得。その後、コンピューターサイエンスの学位を取得。ITエンジニア/アーキテクトとして15年間、世界の機密機関や大手企業のプロジェクトに携わる。2018年に来日後「ITD-GBS Tokyo㈱」を設立。ITコンサルティングやコンピューターセキュリティのソフトウエア開発を行う。

【ホームページ】https://it-germany.com