特集記事

TOPICS
スマーフォン表示画像 浜名湖の画像
パソコン表示画像 浜名湖の画像
  • TOP
  • 特集記事
  • フードホール×セレクトショップ? 浜松のカルチャーデパートメントストア「PAO」で楽しむ新しい食体験

フードホール×セレクトショップ?
浜松のカルチャーデパートメントストア「PAO」で楽しむ新しい食体験

  • グルメ
  • 浜松

浜松は江戸時代から続く綿織物の産地。かつて繊維卸問屋で賑わった卸本町が再び注目を集め、昭和レトロな街並みを生かす新スポットが次々に誕生しています。そのひとつが、2023年8月にオープンしたカルチャーデパートメントストア「PAO」です。
フードホールを中心にピザ窯・アイスクリーム店・ナチュラルワインセラー・フラワーショップ・雑貨店が集まる空間は、まるで一つの街のよう。地元の農家や飲食店、日本全国のアーティストとコラボレートしながら、新しい食文化を発信しています!

歴史ロマンたっぷり! レトロな街にカルチャー拠点が誕生

昭和40年代に建てられたビルが並ぶ卸商団地。空き店舗だったビルの1階をリノベーションし、「PAO」を生み出したのはプロダクトデザイナーの西村紀彦さんです。

 
 

西村さんは、同じ浜松市の天竜区二俣町にあるクラフトアイスクリーム店「包商店」のオーナー。新たな出店の理由を聞くと、「卸本町の問屋街らしい整った街並みと、ゆったり流れる時間が好き。音楽イベントも開催しやすいため、人の交流が生まれたらいいなと感じて」。その思い通り、人と地域、さまざまな文化が交錯するカルチャー拠点が誕生しました。

豊かな食体験と、暮らしを彩るアイテムとの出会いにワクワク!
優しい甘さが心を満たす「包商店」のクラフトアイスクリーム

 

「包商店(ぱおしょうてん)」で味わえるのは、全国の農地をめぐって野菜を仕入れ、定期宅配で販売する八百屋「青果ミコト屋」のクラフトアイスクリームです。規格外の野菜や果物、スキムミルクなどを使ってフードロス削減を意識し、手作業で丁寧につくるアイスクリームは、素材を引き立てる優しい甘さが魅力。季節ごとにフレーバーが変わり、訪れるたびに新しい味に出会えます。
今回、オーナーの西村さんがおすすめしてくれたのは、スパイスが効いた「新薔薇的氷菓」と、爽やかな風味の「月桂樹とオリーブオイル」(KIDS DOUBLE600円)。滑らかな舌触りと個性的なフレーバーが組み合わさり、初めての食感!

ミラーボールのような石窯で焼く「HELLO PIZZA」の本格ピザ

「この建物を初めて見た時、ミラーボールの石窯を置きたいと直感しました」と西村さん。そこで全国の名店を食べ歩いて試行錯誤を重ね、北海道産有機小麦粉や地元農家の有機野菜など、国産素材だけで作るピザを完成させたのです。「マルゲリータ」(1500円)に使うトマトソースやバジルソースまで、地元産の食材をたっぷり使って手作りしています。

 

ミラーボールさながらの石窯は、フードホールのアイコン的存在。職人にオーダーした世界に一つの作品で、貼られたミラーの数はなんと1万枚!ピザ以外のメニューも充実し、写真の「モンゴウイカのフリット」(1000円)などのアラカルトや、前菜とハーブピザのランチセット(1900円~)も人気です。

季節の花やナチュラルワイン、センスのいい日用品をセレクト

 

「PAO」の入口にある「Flow Flowers」には、店主が毎週仕入れる季節の花が並びます。ショーケースに入ることができるので、色や香りを見比べながら選ぶのがおすすめ。ラッピングは花の価格+1000円。ワイン用クーラーバッグに入れてラッピングしてもらえるので、一味違うおしゃれなギフトに♪

 

ウォークインクーラー「KIKI WINE CLUB」もぜひ覗いてみましょう。日本全国から集めた国産のナチュラルワインが約200種類そろい、どれも飲みやすく優しい口当たり。フードホールにグラスワインメニューがあるので、食事と一緒に楽しんでも!
雑貨コーナーには日本各地の作家が手がけるフレグランス、陶磁器、ガラス製品などがディスプレイされ、ミュージアムショップさながら。アートのような日用品を取り入れたら、毎日の暮らしが楽しくなりそうです。

浜松周辺エリアはもちろん、県外のコミュニティとも積極的にコラボレート!
地元コミュニティや日本全国の人気ショップと連携し、イベントを企画

 

プロダクトデザインや空間ディレクションを手がける、オーナーの西村さんの人脈を生かしたイベントも楽しみのひとつ。浜松の人気店と一緒に楽しむ限定イベント、人気ジャズミュージシャンを招くライブ、日本各地の魅力的なショップやアーティストが集まるイベントなど、多彩な企画を実現しています。浜松をベースに、日本各地の食、人、アート、音楽が交流する姿は、まさにカルチャーの発信地と言えそうです。

地元ファームと力を合わせて旬の味をお届け

日照時間が長く温暖な浜松は、農作物がすくすくと育つ一大農業産地。そのロケーションを生かし、こだわりの農法でおいしい野菜を生み出すファームが点在しています。「PAO」で使われる食材の多くも地元農家から直接仕入れているそう。

 

無農薬・無肥料で育てるバジルや、有機農法や不耕起栽培で育てる野菜は力強くフレッシュな味わい。トマトやバジルをたっぷり使う「マルゲリータ」の提供は、初夏から秋までに限定するなど、「旬のおいしさを楽しんで欲しい」という思いが伝わってきます。
ここを訪れると、浜松の魅力はもちろん、新しい食、暮らし、文化のすべてを体感できるはずです。

PAO

  • TEL 053-401-8238
  • 所在地 静岡県浜松市中央区卸本町56
  • 営業時間 11:00〜17:00(土・日曜は〜21:00)
  • 定休日 木曜定休(Flow Flowersは水・木曜定休)
  • 駐車場 30台
  • アクセス JR浜松駅より車で約10分
  • URL instagram/@pao_playandobjects

STAFF

  • 取材・文 和田知子
  • 撮影 北川友美